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早田 邦久; 木村 裕明*
2nd Int. Conf. on Containment Design and Operation, 14 Pages, 1991/00
軽水炉のシビアアクシデント時には、設計基準圧力・温度を越えた状態に格納容器が曝され、格納容器の健全性が脅かされる恐れがある。実機には、格納容器にはかなりの安全裕度があり、設計圧力の数倍まで健全性が保たられる可能性のあることが推定されている。本解析は、サンディア国立研究所で実施した1/6規模の強化コンクリート格納容器について、静的荷重、動的荷重下の格納容器挙動を有限要素法解析コードABAOUSを用いて解析し、シビアアクシデント時に想定される内圧荷重下で格納容器の持つ強度を推定したものである。本解析の結果、静的荷重では、設計圧の約3~4倍の強度を有すること、動的荷重を加えること残留歪みが生じることが明らかとなった。
早田 邦久
2nd Int. Conf. on Containment Design and Operation, 14 Pages, 1991/00
OECDの格納容器特別タスクフォースグループが、格納容器に関する現状報告書を発行した1986年以来、格納容器に関する研究は大きな進展を示した。近年の研究は、シビアアクシデント時の格納容器挙動を対象にしたものが多いが、これは、シビアアクシデント時には、設計基準を上回る温度と圧力が加わるためである。これまでの実験と解析の結果から、現在の格納容器は、シビアアクシデントに対するかなりの耐性を有することが明らかになっている。また、蓄積された知見に基づいて、シビアアクシデント時の格納容器挙動を把握することも可能になりつつある。今後は、将来の格納容器開発に向けて努力がされるであろう。
渡邉 憲夫; 梶本 光廣*; 村松 健
2nd Int. Conf. on Containment Design and Operation,Conf. Proc., Vol. l, 14 Pages, 1990/00
格納容器破損に至る事故のシナリオを分かり易く表現すめための一方法として、段階型事故進展イベントツリーを考案した。この方法は、幾つかの事故の進展段階ごとにイベントツリーを作成しそれを有機的に結合することによって格納容器破損に至る事故シナリオを詳細かつ明確に表現するものである。各段階ごとのイベントツリーでは、事故を終息させるための方策や格納容器健全性に脅威となる現象の発生メカニズム、並びに、それらの間にある従属関係を詳細かつコンパクトにモデル化することができる。そのため、イベントツリー作成に要する労力や定義した事故シナリオを理解するための労力を軽減できる。また、段階型事故進展イベントツリーの定量結果は、どの段階でいかなる現象によって格納容器破損に至る可能性が大きいかを明示することができる。本報では段階型事故進展イベントツリーの概念を紹介する。